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God doesn't play dice.

雑記。読めば読むほどめまいが加速します。

mjktFantasy(仮)Side:riki 第1話

mjktFantasy(仮)Another Stories

原作:mjktFantasy(仮)製作委員会

作:riki

 

000
この作品はおおまかな流れすら作られてもいない本編をなぞった小説である。
実在の人物をモチーフにしているが、実在の人物、団体などとは一切関係ないフィクションである。
なので、物語は本編見てるだろ?的な感覚で細かい設定の説明が無い部分もある。
知っておきたい前提設定を書いておこう。
登場人物はざっくり4人。
この物語の主人公は「ミーシャ」と「メリー」とかいう一癖も二癖もある女の人たち。
そしてこの二人と後々パーティーを組むことになる「数」と「リキ」のコンビが登場する。

その「リキ」さん視点の話がコレです。
まぁこれだけ知っときゃ良いよ。あとで説明はするわ!
じゃあ次から本編じゃないけど本編だよ!

 

001
この話はスピンオフではない。
なぜなら今から話す物語の主人公は本編と変わらず二人だからだ。
言うなら俺の視点から書かれた本編。

マルチアングル機能である。
DVDの特典映像レベルのお話だ。
しかしこの作品、DVDが発売されたとしても特典映像にすら収録されない幻の作品となりそうである。
俺の活躍が散りばめられているわけでもないし、起承転結の起だけ見せられても。ね?
出せなかったらクラウドファンディングしようかな。

ライトノベルは大抵は主人公の視点で語られている物が多い。
つまるところ主人公のフィルターを通して全てが伝わっているのだ。
こちらの心情なんかは勝手に主人公の予想で書かれている。それが例え脇役の本心ではなくても。
脇役には自分の出番を推敲するチャンスすらない。
主人公を主人公に仕立て上げるための存在。それが我々、脇役である。
ただ、主人公の二人は我々に感謝すべきである。というのは声を大にして言っておきたい。
ガンジーでも助走つけてぶん殴るレベルの暴挙を我々は受けている。
いや我々というかたぶん俺だけ。
それが作中全く描かれてないのは明らかに主人公が自分の都合が良いように自分の話を語っているからでしかない。
しかし、この小説セルフマルチアングル機能はその点もバッチリ映し出す革命的システムである。
バッチリ映し出すどころかマルチアングルなのに削られているシーンまでも蘇らせることが可能なのだ。
まぁ何が言いたいかというと俺が自由にやりたい放題できるよってことよね。
これで主人公の嫌な部分が露呈しファンが減れば幸いである。
おっとコレ以上書いたらもっと口が滑ってしまいそうだ。
誰が見たいのか、どこに需要があるのかはコチラが聞きたいぐらいなのだが、幸か不幸かあの二人組とパーティーになるまでの話を俺の視点でお話させていただこうと思う。

 

002
女三人に男一人。
この状況を一般世間では「ハーレム」と呼ぶらしい。
俺もこんな状況に置かれていなければ「いや、それハーレムですやん!いや~そんなこというとか贅沢ですわ~ホンマにモテる男はそういうことばっかり言うから嫌いですねん!」とかヤジを飛ばしていたに違いない。
しかし、俺は声を大にして、ナルホドくんばりの「異議あり!」で異議を唱えたい。
女性陣に魅力がない訳ではない。美女美女美女である。まぁ二次元だし。
俺の好みと外れているとかそういうわけでもない。
「じゃあなんでハーレムじゃないんだ!文句言うなら代われ!」と思っている読者諸兄も多数いらっしゃるだろう。だったら代わってくれてもいい。
周りの女子の好意が全部自分に向かっているんだけど、実は気づいてなくて最後の方で「なんて鈍感だったんだ俺!」的な鈍感偽恋主人公のような状況でもない。
幼女や童女に囲まれてる鬼のお兄ちゃんのような状況でもなければ、ToLOVEる的なハプニングが起こる訳でもない。そんな“あははうふふ”状態になるのはイケメンだけなのだ。
残念ながら俺はイケメンと呼ばれる系統の感じではない。雰囲気ですらイケメンじゃない。

消臭力に助けられているだけなのだ。
だからこそ周りは「なんであの冴えない兄ちゃんが美女はべらせてんだ!」となってるのだと思う。冴えない見た目と性格のせいでクソみたいなヘイトを一身に浴びている。

いやいや、口で言うのは簡単だよ。と、

最初は精神的HPも回復してたよ。
うん。綺麗な女の子に囲まれてるわけだからさ。
ほら美女の寝間着ってそう見れるもんじゃ無いじゃん。
なんかそういう日常的エロスっていうの?それはあったよ。うん。

でもそれだけなんだよ!
いい顔してたの最初だけだよ。
いや出会いからクレイジーだなとは思ってたけどコイツら。

マトモじゃないんだよ。

このパーティーで俺の意思が尊重されることはまずない。
女子会という名の重役会議のせいである。
もちろんこの会に俺がお呼ばれする訳ないので口を出すタイミングがない。
紅茶とか飲みながら恋バナとか俺の悪口に花を咲かせてるだけかと思ったら、
その後の方針が決定していることがよくある。
その女子会、俺もリッツ持って行くから一緒に沢口靖子ばりのパーティーしよ?

その昔「そうだな~お前がやりたいことは出来る限りやらせてやりてぇからなぁ~」とおぎやはぎみたいなことを言ってしまったのが完全にミスだった。
前日見てたオンエアバトルのDVDを恨むしか無い。
ただそれは主人公二人に言った覚え無いぞ俺。お前らと合流する前の話だぞ。
結果、「こっちに美味しいケーキのある店あるらしいよ」とか「こっちなんかヤバそうだけど超近い」みたいな感じでルートが決まるので「待って。このルートで行ったら俺が死んじゃう。HPというか精神的に」みたいなルートも耳を貸してもらえない。
大抵「なんでだよ!」と「いざという時の私達じゃん」で片付けられてしまう。
私達のケーキのためにお前は死んで行けと遠回しに言われているようなもんである。
この女どもはケーキのためなら、女子会のためなら、屍だって越えていく。
だれがしゃべる屍だよ。
コレ以上言ったら怒られる。
主人公の検閲受けないと世に出せないなんて理不尽なんだ!
これでもまだお前その位置代われというのであるなら、キミは相当な物好きかスーパーマゾヒストなのだろう。
えっ?結局おまえどうしたいのって?

 

散々言ったものの俺は相当な物好きなのである。

 

003
話をぼかし続けてきていたが、そろそろ俺のゆかいな仲間たちを紹介せざるを得ない。
と言っても大人の事情とか言うやつで無茶苦茶なこと言うとあとでクレームが来るらしい。
物語の登場人物にはなんら関係のない話ではあるが。
主人公は後々出てくるので、俺の旅のパートナーの話をしよう。
「数」という女の子である。
スウじゃなくてカズね。カズ。いや、キング三浦じゃなくて。
同じ村の出身でというか同じ村にいて仲が良かった友達だ。
お前に女友達いたのかよとお思いの方もいらっしゃるかもしれないが友達ぐらいはいる。
ぼっち飯は辛うじて避け続けてきた人生である。

彼女のRPGで言う役職は「スワッシュバックラー」だ。
最初に「えっ?いきなりシフトに穴空けるプロのバイトバックラーなの?」と聞き返して腹パンを食らったことは今でも忘れない。
詳しく他の役職とかまで興味ないもん。自分が旅に出ると思ってないしさ。
勇者と魔法使いとかそんなんがいればいいんでしょ。ぐらいの知識だったんだもん。
Googleで調べたら盗剣士とか活劇剣士っていうんだって。

まぁアイツが物盗むとは思えないから活劇剣士だと思いたいよ。うん。
なんか前衛的な攻撃で戦うんだって。どおりで俺への対応も前衛的で粗めなのね。二刀流で一撃の攻撃力というよりも累積される攻撃力というのかな。手数が多いということらしいよ。でもアイツ可愛いからそんな細かいことはどうでもいいや。

一応俺の役職も言っておくと「ガーディアン」である。
守護戦士なので最前線でみんなを守る盾みたいな役職である。簡単にいうと。
パーティーを先陣切って守るという役職してはなかなかカッケー職業なのだが。
作中戦う場面よりツッコミをしている場面のほうが多い。
俺の見せ場いつ来るんだろう。

という自分の話はここまでにしておいて、
なぜこの二人で旅をすることになったのかという経緯は、ふわふわした説明で片付けられていた。

「うぇいうぇいなパーリーピーポーの田舎者がノリと勢いで王都目指してなんとなく」

そんなバカな話あるわけ無いじゃない。
俺はアンツィオじゃないんだ。ピザは好きだけど。
王都を目指すのにはそれなりの理由がある。言いたい。でも言えない。完全にネタバレ。
ここはやっぱりふわふわさせておこう。わたがしみたいに。
今後、何が起きるかわからないからな!

しかし、あんなとっさに思いついた誰でも嘘と分かりそうな理由を信じてしまう主人公コンビはよく俺らが合流するまで騙されなかったなと思う。
実際描かれてないだけでツボ買わされたりしてそうだが。

まぁ俺はバリバリ戦えるし可愛い女の子を相方に出来ただけラッキーとしか思ってない。
彼女は最悪アイツ死んでも私が王都に着けば(。-`∀・)b゙オッケー☆としか思ってないかもしれないが。

村にいた時からとにかくアイツは気が付くとスマホのカメラを回している。現代っ子だ。
俺も村に居た時に撮影された数々の弱みを握られて旅のお供になっている部分が少なからずある。
「ガーディアンのくせに守るもの特に無いから俺が王都までお前を守るわ~」という泥酔してる時に撮られた動画を盾に「え~この発言嘘だったんだ~マジガッカリ~」とか思ってもないことを言われて付いてきた部分は図らずしもある。まぁ可愛いからしょうがないね。
でも断ったら爆速拡散されそうだったからな。ホント、ネット社会って怖いよな。
その動画、ここで言えないレベルの暴言を吐いてるので、アイツサイドの小説が出たら俺は遺書書いて死ぬ。

そうだなパンくわえたままガードレールに激突して死ぬ。
激突死とはまさにこのことだ。
様相は暴露本を呈するだろう。俺に向けての。

あとフォローする訳ではないのだが、料理が上手い。めっちゃ女子力高い。
旅の途中で料理作るタイミングあるのかよと思うかもしれないが、意外とある。
ゲームとかそういう所は描かれないだけだ。
美味しいだけで終われば良いのだが、もちろん欠点もある。

作る量が多い。

高校の寮母さんとか久々に孫が帰って来てテンション上がってる祖母ぐらいの料理が出てくる。
コイツの作ったパスタは未だに夢に出て来てうなされるし、「白米好きだったよね?」という言葉はもはやトラウマとなっている。

凝ってパンとか作り始めたら俺の食べれる物が無くなる。

パーティーが早急に増えることを祈る。
問題は量だけなのだ。

まぁいろんな事言ってきたがとにかく可愛いです。
現場からは以上です。

004
「いやそれで王都まで無理っしょ。なんか色々揃えなきゃダメじゃない?」
という訳で相方と王都を目指すために近くの街に出てきました。

結構栄えてるじゃないですか。
街広いよ。田舎者はびっくりしています。
宿代も高いよ。田舎者は物価の高さに驚いています。
人々は冷たいよ。田舎者は誰に聴いてもヒントしか言わない都会の人に寂しさすら覚えます。

都会でもないんですけど。
しかしこの後ってすごいなっていう、もっとびっくりすることが起きます。
乞うご期待。

 

街の市場にやって来ました。

いやぁスゴい。色んなモノ並んでるよ。
手前にはフードコートみたいなのあるし、肉あるし野菜あるし、果物あるし。
近くに武器とかも売ってそう。なにアウトレットなのここ?

そんなことはどうでもよくて、
すいません俺、腹ごしらえいいっすか。
いや、武器とか買い揃えなきゃいけないのわかってるよ。
でもね。人間ってさ、食が大事だと思うの。
田舎者はSUBWAYとか見るだけで目がキラキラしてんだから。
相方はすぐスタバみたいなところ行ったよ。コーヒー頼んでなかったけど。

 

「流石に我々の村の採れたてには敵わないけどさ~」といいつつも美味しそうな果物が並ぶ青果市場にやってまいりました。
いろんなものが置いてあるわけよ。賑わってるな~って。
例えばさ、この林檎。
もう見ただけで分かるわけよ。あ~切ったら蜜がジュクジュクしてて美味しそうだな~なんてね。
ちょっと値が張るんでやめときましょうか。あー食べて~。リンゴ食べてぇ~!!
とか思ってたら相方さんは違うものに目を輝かせていました。


「ねぇねぇ!このトマト美味しそう買って!」
あー無理無理。ナイナイ。
生で食べるもんじゃないよそれ。加熱しないと食えないよ?生で食ったら当たるよ?

「トマト食わないと死にそう。」
だとしたら死ね。

「うわぁ~ケチ~!いいじゃんトマトぐらい!買ってよ!トマト!!」

「ケチじゃありません!悪口言うような人に買ってあげるトマトはありません」
トマト買う買わないの件を延々やっていて気づかなかったけど、目の前でスゲェ店主とトラブってる人たちがいる。
店主のガタイの良さも気になるが、珍しい。
こういうクレームとかはババアとかが多いんだけど、同世代ぐらいのチャンネー二人だ。
一人モデルみたいな美貌で生きてきた感じの人と黒魔術使いこなそうな眼鏡っ娘っていうなんともまぁって感じのコンビだな。
モデルみたいな方ちやほやされて生きてきてそうで腹立つ。
黒魔術の方はもうなんかオーラがヤベェ。アイツたぶんヤベェ。

あんなのに関わられたら最悪だな。うん。店員さん可哀想だよ。
やっぱクレーマーって最悪だよね。一方的にワーワー言えばいいってもんじゃないよ。
トマト生で食べて当たったんじゃないの?ほらみろ数。やっぱトマトは危険だよ。
「違うんです!私達はやってないんです!」

 

あ~そっちのパターンね。万引きのパターンね。
もう黒魔術の方だんまりだもん。モデルっぽい方必死の説得じゃん。
うん。とりあえず事務所に行ったほうが良いよ。
女の子二人組なら出方次第で親にも警察にも黙ってもらえると思うよ。
定点カメラだけには気をつけてほしいね。頼むよ店長。
まぁ自分のやった過ちは素直に認めたほうがいいね。うん。


「私たちはただ買い物してただけで盗んでなんかないんです!」

うん。みんなね。そう言うんだよ。
でもねモデルみたいなお嬢ちゃん、わーわー言わずにバックの中身を見せてごらん。
きっと入ってるだろ?そうだろ?バックの中にこそ真実が隠れてるもんだよ。


「オジサン、あのカップルがこそっとバックの中にしまってたよ。レジの金。」

 

オイ、アバズレ眼鏡っ娘。やっと口を開いたと思ったらなに言ってんだ。
お前がどんなやつか知らねぇが一つ分かった、お前絶対、犯人だろ。
俺らはリンゴとトマトを愛でてただけだろう?
なんでそうなるんだよ。関わりたくねぇ奴が向こうから追突してきたよ。
どこの当たり屋だよ。
ほら、店主が眼の色変えてコッチ来たじゃん。

いや、待って数さん。腹立つの分かるけど今不利だよ!戦い挑むのはやめようって!

 

「違います!私達カップルじゃありません!」

いや、そこじゃねぇだろ。

なんで大ピンチでそこ訂正すんだよ。
「いや違いますよ!僕ら関係ないです!そもそも盗ってないです!」
流石に「リンゴとトマトを愛でていただけです!」とボケることは出来なかった。

 

「ちょっと事務所までいいか?」と大柄のオジサンが俺に迫る。
そのままサイドチェストから粉チーズらぁぁぁぁーーーーってしてくれそうなぐらいガタイいい。

「潔白なんで事務所でもなんでも行きますから。ただ僕らはやってないですから!」
「やってる奴はみんな、そういうんだよ!」
アレレ~オカシイぞ~俺が思ってたことまんま言われちゃったぞ~
どうしてこうなった。オイ、店主早くレジ点検しろ。差異ないから。

 

「あ!!!!アイツら逃げる!!!」という相方の叫びで俺も店主も気づいた。
彼女たちはすでに後ろ姿だった。「オイ!待て!」と店主は追いかける。
あのガタイで結構早い。ちょっとその姿がおもしろいかった。映像化に期待。
そんな店主を見送った後、

口を合わせて「「ラッキー」」と俺らは逆方向に走りだした。

そもそも盗んでないのだからラッキーもクソもないのだが。
田舎だったら逃げ切れたかもしれない。地元だったら逃げ切れていた自信はあった。
違う。ここは街だ。恐らく普通の街じゃない。

セキュリティが尋常じゃなかった。

ダンなレトロな雰囲気を醸し出していた安っぽい雰囲気はすべて嘘だった。

全てがハイテクだった。
なぜか透明のガラスのようなものが邪魔をして市場から脱出出来なかった。
Produce by ライゾマティクスとかじゃないのかココ。

いや、ガラスじゃない。

謎の結界が張ってあるようだった。
後ろを振り向くと黒いマントを羽織った自警団のような人達に囲まれることに気づいた。
「ハハッ、よく分かんねぇけど、ここでゲームオーバーだな。俺ら。」
その言葉を発した記憶はあるのだが、その街での記憶はそれが最後だった。

 

005
目が覚めました。
体が痛いです。石の上じゃないですか。真っ暗だし。電気すらないんか。
アニメ化した時どうするんだよ。
どうやら牢獄に投獄されたようです。

みなさん聞いて下さい冤罪です。
もう一度いいます。僕らは冤罪です。
こんな状況で打開策なんて思いつくわけないじゃないですか。
どこよここ。あーあ。もうどうすりゃいいのよ。
あと多分あのモデルみたいな奴盗んでるわ。なんか盗んでるわ。
というか全部あと黒魔術のせい。黒魔術使うか分かんねぇけど。
だんまり決め込んでたくせにとんでもない黒魔術放出してやんの。
なんで俺ら巻き込んじゃってんの?って話しよ。
一発ビンタぐらいしても許されると思うのよね?

なぁ数さんよ。本当どうしますか?今後。どう脱出します?
色仕掛け行けます?あなたの美貌でどうにかなりませんかって。
まぁいいから起きて。とりあえず。朝じゃないんだからさ。起きてよ。

「お前誰だよ」
「記憶喪失かよお前。そんな冗談いいんだよ!って声が違うな!?」
驚いた。相方じゃなかった。ボケじゃなかった。こっちが聞きてぇよお前が誰だよ。
「ここ、どこだよ!」
スゲェグイグイくるぞコイツ。
「多分牢獄だろ?俺、今気づいたからよく分かんねぇけど」
「なんでだよ!」
「だから何なんだよお前!」

うっすら暗闇に目が慣れてきた時、俺はとんでもないことに気づいた。

コイツ黒魔術じゃね?
いや名前黒魔術じゃないと思うし、もっとちゃんとした役職あると思うよ。
うん。でもさ、ちょっとまって。

いやァァァァ待ってェェェェェェ!!!!
いざ本人目の前にしたら殺してやろうとかいう感情より、
コイツから放出される黒魔術のほうが怖いよぉぉぉっていう恐怖が勝ってるよォォォォ。
死にてぇ!もう死にてぇ!牢獄というより地獄だよココ!HellだよHell!

「オイ、お前」
もうしゃべんなよ。頼む。怖いんだよ!もうこの部屋から酸素なくなれ!
俺も死ぬ!お前も死ね!

「なにか尖ってるもの持ってないか?」
俺殺すつもりだよ!コイツ怖いよ!!殺そうとしてるやつから凶器借りる!?
コイツ狂気持ってるじゃん。いらないよぉ尖ったものとかいらないよぉ!!
待て待て。落ち着け俺。脱出の道具なんじゃないの?穴掘るんじゃないの?
一筋の望みをかけて黒魔術に聞いてみた、

「何に使うつもりだよ?それで脱出するつもりか?」
精一杯の強がりです。頼む脱出の道具であれ。

「肩こりがスゴいの」
「ツボ押しの道具かいィィィィィィ!!!!!」
ダメだッ!ついて行けねぇ!っていうかお前のせいで俺こんな目に合ってるんだからな!
しばらく黙っといて、俺に脱出の方法考えさえて。
「やっぱ、ここにいた」と聞き慣れた声が牢の外から聞こえた。
オイオイ、頭がオカシイ奴の相手してたら俺まで頭がイカれちまったのか。
幻聴かな?もうすぐ死が近いのかな?
「助けに来ましたよ~っと」とやっぱり聞き慣れた声がしたと思った、幻聴ではない。
そう思った時には、牢屋の錠が開いた音がした。
「ガーディアンが守られてどうすんだよ。」と数ちゃん、いや数様がおっしゃった。
本当。その通りだけど、お前マジ女神だな。助かった。
ご飯の量が多すぎとか言ってごめん。もう全部食うよ。文句言いません!
最高!お前最高だよ!と思っていたら数様の隣にはモデルみたいな人が居た。

「メリー大丈夫!?」
あっ、黒魔術の名前メリーっていうんだ。羊かよ。
大丈夫じゃないです。残念ながらもうあなたの相方さん壊れてますよ。
お姉さん説明書持ってます?僕でも扱いきれないなんてなかなかの物件ですよ?

心配されたメリーさんはこう言い放った。
「大丈夫、ミーシャ。安心して。襲われかけたけど、大丈夫。」
「俺に何の恨みがあるんだよお前!」

あとモデルみたいな人ミーシャって言うのね。
なにちょっとオシャレ過ぎない?物語にマッチしてないよ。
お嬢様っぽいけど芋っぽい所あるよ。ポテトじゃない?
女の子だからポテ子じゃない?心の中ではポテコって呼ぼ。

「詳しい話はあと!とりあえずここから脱出しないと!」
そのポテじゃなかったミーシャとかいう人は案外ちゃんとしてそうだぞ。
よし多分大丈夫だ!助かった!

なんだか出来そうなミーシャさんに付いて行ったら牢獄の脱出に成功。
外に出てきて分かったけど、ここ遺跡の地下だったのね。
詳しい話を聞くと二人の牢獄には番も付いておらず、鍵もかかっていなかったそうだ。
それって罠じゃね?完全に罠だよね?
ねぇ、閉じ込めた人ここまで見越してると思うよ。
監視されてんじゃないのこれ?

ミーシャは悪びれる様子もなく言った。
「まぁ、この牢獄というか遺跡を抜けだしたところでって話なんだよね。だってここ人食い巨大生物がうようよいる呪われた森のど真ん中だからさ。生還率ざっと10%」

 

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