音楽鉈リー:Good Lucks&シイちゃんズ初ライブ完遂

妄想バンドGood Lucksとシイちゃんズによるツーマンライブ「春なので嫌いなアイツの自転車に夏野菜カレーぶっかけときますね。」が先日、某国際交流会館にて開催された。
 
「普通のライブだと思って来られても困る」
「いわば学園祭の出し物みたいなもんだと思ってきて下さい。」と宣言されていたこのライブを音楽鉈リー独占でレポートする。
 
 
Good Lucksは今年結成されたばかりの超新鋭バンド。
「世界平和になれば吉」を合言葉に”キチ”が集結したバンド。
プロデューサーrikiにそっくりな発起人の末吉(まつきち)氏いわく、
「メンバーは固定ではなく流動制。シフトが合うメンバーが出ます。あと僕らズブズブの素人です。生ぬるい目で見てください。」という音楽をナメきったスタイルにも関わらず日常生活の中の闇にスポットライトを当てた妬み嫉みロックというエピソード性の強い歌詞でYouTubeを中心に話題となった。
 
シイちゃんズも結成されたばかりの新鋭バンド。
インパクトのある実体験を元にした歌詞と心地良いサウンドが特徴で、
ゆるゆるふわふわ系バンドとして業界内外からじわじわと支持を集めている。
 
この公演は前々から仲が良かった二組が酒の勢いで決定したもの。
まっとうなライブは出来ないので
音楽ファンに怒られないような箱でやりたい。
ということで某国際交流会館で開催された。
二組は高校の同級生にあたり、学生時代に多くの名エピソードを残してきた戦友。
さらに開催地となった某国際交流会館は二組にとって、高校時代にバンド共演した思い出の場所であった。
あの日の思い出をもう一度と言わんばかりに熱狂的なファンたちと物好きなファンがこの日のために集った。
 
 
開演時刻になると「今日のライブを楽しむための注意事項を影ナレします。」と題し、それぞれのバンドメンバーがひとつずつ注意事項を読み上げていく。
 
「頑張った演者を差し置いて、くれぐれもこの公演の後にラブホテルに行かないように。」や
「この後笑笑でライブのことを熱く語らないでください。我々がいる可能性があります。」「股がゆるふわ系バンドなどというヤジは禁止」など今からライブが始まるとは思えないゆるい注意事項が読まれて行く。
 
突如として「嫌な奴のサドルにカレーぶっかける準備出来てますか!?」という謎の問いかけにも訓練されたオーディエンス達は早くも盛り上がりを見せる。
 
歓声に応えるかのようにステージに出てきた二組はリーダー以外覆面という出で立ちで登場。
「メンバーのプライバシーがあるので今日は覆面を付けています。」とシイから説明。
「ぶっちゃけシイちゃんズは人様のもので勝手に設定決めるのもなぁ、GoodLucksも今後何かあった時用に今キャラ付けしたくないなって」という裏事情をさらっと暴露。
 
「残念ながらシイちゃんズの出番はもう終わりです。ケツカッチンみたいです。」とシイちゃんズをむりやり退場させるGoodlucks。
 
「いやぁファンの皆さんごめんなさいね。ステージから華がなくなりましたけど。多少強引にやらないと言う事聞いてくれないのよ。強引な男はモテるんですよ。多少強引に自分の道をGoing!聴いてください。Going my way!」の掛け声から「Going my way」を披露。
曲中オマージュと言い張る、
郷ひろみ風のジャパーンで早くも会場が一体に。
勢いのまま次の曲に行くと思いきや、
早くも休憩させてくれと懇願するGood Lucks。
 
「こんなに疲れるもんなんですね。ど素人だからさペース配分がね。まともに演奏してないのにコレですよ。ちょっとお茶飲みますね。すいません。伊右衛門美味しいなぁ。」
福寿園のお茶ね。」
「京都やね」
「えっ京都?宇治!?うわァァァ」
とわざとらしいフリから宇治でエピソードが生まれた名曲「(笑)」を披露。
 
抹茶繋がりで「GREEN on the dish」を演奏すると、そこからわさび繋がりで「TARO~肉で攻めますver~」と人気のタロリアンナンバーを立て続けに披露。
 
TAROにおけるコールアンドレスポンスで会場の空気は早くも最高潮に。
 
ここで圧倒的曲数のなさをどうにかして埋める企画"Good Lucksアトラクション"と称して二組を語るには外せない「三分で分かるかざすクーポン事件」などが上映され、当時の様子を事細かに説明しながらファンの笑いを誘った。
 
「あんまり騒ぎすぎると後がやりづらいけど、先にやったもん勝ちみたいな部分あるからね。場を荒らしに荒らして次に渡したい。フィールドの状況は悪いけどバトン渡せばもう俺らに責任はない」と言い放ち次の曲に行くかと思いきやボーカルの末吉の大げさに咳き込む大根芝居がスタート。
 
「ここで残念なお知らせです。私の喉が龍角散のどあめをもってしても回復しないのでボーカルを休業します。」と唐突すぎる休業宣言で会場にどよめきが。
「大丈夫です。代役がいるんで」と登場したのは大方の予想通りシイ。
Good Lucksを後ろに従えてまさかのボーカル登板となった。
 
シイはこのためだけに作られたというバラード「ライオンおじさん」をGood Lucksの演奏に乗せしっとりと歌い上げる。
歌詞と音楽とのギャップが味を出し過ぎている非常に濃い一曲となった。
この曲のモチーフは大学の説明会会場にいたとある大学の先生であり、話が長いことや髪型がライオンのたてがみのようであったことからライオンおじさんと勝手に呼ぶようになったのと事。
 
続けてアップテンポな「カレーぶっかけ祭」も披露された。
「カレーぶっかけ祭」は今回のライブタイトルになぞらえ制作された盛り上がるための一曲。
ここではボーカル休業を約10分で撤回した形となった末吉氏の合いの手が炸裂。
様々なカレーを振る舞ったかと思えば太陽のKomachi Angelの合いの手をぶっ込み会場は困惑。
 
MCではライオンおじさんの凄さや、テレビブロス事件へのコンボそしてかざすクーポン事件に繋がるということを改めて説明。
カレーぶっかけの合いの手にオーディエンスが対応出来なかったことに対してGood Lucksは「皆さん勉強不足だよ!もうつくづくだよ!」と人のせいにしてステージを去った。
 
ここからは残されたシイちゃんズが曲を披露。
「絶対あの曲は最後にやるべきだった。私がやりにくくてしょうがない。こんな荒れた畑でも私は頑張る」と「トマト畑でつかまえて」を披露。
荒れに荒れた畑で健気にトマトを栽培しているかのような演奏に会場が包み込まれる。
自称"熊本の名産トマト応援ソング"とのことで、「よく聴くと恋愛ソングに聴こえるかも知れないけどただのトマトソングだから安心して(笑)」とシイ。
 
ここからノンストップで行くと宣言。
キリン大好き芸人を自称するシイが魂を込めた一曲「パープルgiraffe
ビニールハウスに突っ込むなど数々の逸話を持つ弟とのエピソード「グッバイマイブラザー~柿の呪い歌~」 
そして「寝過ごしてO-ZU」が披露されるかと思えば「寝過ごしてASO〜宮地でスイッチバック〜」という特別バージョンで演奏された。
 
最後に今回が初披露となる
「We Love Twitter~私は檻の中でイキイキ生きる~」を披露。
両バンドのリーダーの熱いTwitter愛が込められた楽曲。歌詞だけではなくついつい口ずさんでしまうメロディーラインの気持ち良さが癖になる。
Good Lucksは鍵付きアカウントが嫌いとの理由でシイちゃんズが歌うことになったということを明かした。
 
「もうみんなが知ってる通り楽曲ないから終わりだよ?無理だよ?アンコールなんてないよ?」との忠告とともに両バンドは退場。
しかしオーディエンスからはパラパラとアンコールの声が。
 
「アンコールの声量が美味しいチャーハンぐらいのパラパラ加減だったけど一応出てきた」というGood Lucksはせっかくなのでと1ヶ月記念日敗北記念と題し
「記念日戦争」「π/π」の2曲を披露。
更に二組のコラボ楽曲がまだあったということでシイちゃんズも再び登場。
盛る女について熱く歌った「MORI GIRL」を披露した。
「直前までこの曲は練習してた」とのことで
「アンコール来なかったら私が徹夜が無駄になるところだった」とシイ。
「またまた盛ってますよ。昨日ガッツリ寝てましたよ。よっ盛りガール!」と暴露され最後まで笑いの絶えないアットホームなライブとなった。
 
最後に代表して末吉が「ちょっと泣きそうだったんですけど、ここに来る前にフランダースの犬見て涙全部流して来ちゃったんで全く泣けませんでした。次は涙腺も万全の体制で挑みますのでセカンドアルバムでお会いしましょう!しばらくはもうお腹いっぱいです!」とファンにメッセージを送り初ライブを完走した。
 
このライブの模様はGood Lucks「耳かきだと思ったら竹串」初回限定盤の特典DVDに収録され、シイちゃんズの1stシングル初回限定盤には各曲の「ライブ音源バージョン」が収録される予定なのでファンの方は楽しみに待っておこう。
 
 
なお4月1日にはGood Lucks「耳かきだと思ったら竹串」に関する新しい作品が発表される。
 
 
Good Lucks&シイちゃんズ
「春なので嫌いなアイツの自転車に夏野菜カレーぶっかけときますね。」セットリスト
 
★Good Lucks
01.Going my way
02.(笑)
03.GREEN on the dish
04.TARO~肉で攻めますver~
 
Good Lucksアトラクション(MC)
三分で分かるかざすクーポン事件
三分で分かる正しいすたみな太郎の楽しみ方
 
05.耳かき
06.ASOATTACK
 
★ナチュラルテイスト
07.ライオンおじさん
08.カレーぶっかけ祭
 
アトラクション(MC)
 
★シイちゃんズ
09.トマト畑でつかまえて
10.パープルgiraffe
11.グッバイマイブラザー~柿の呪い歌~
12.寝過ごしてASO~宮地でスイッチバック~
13.We Love Twitter~私は檻の中でイキイキ生きる~
 
★アンコール
01.記念日戦争(Good Lucks)
02.π/π(Good Lucks)
03.GLAMOROUS SKY(会場にいた有志の皆さん)
04.殺人エレジー(会場にいた懐かしい皆さん)
05.MORI GIRL(ナチュラルテイスト)
 
 
なおこの記事は一部を除きフィクションである。